インパクトドライバーとドリルドライバーの違いが知りたい人:
インパクトドライバーとドリルドライバーって、どちらの用途も変わらない気がする。明確な違いが素人の私にはわからない。わかりやすく解説してほしい。
あと、私のような初心者はどっちが合ってるのか教えて欲しい!
といったことにお答えします。
本記事の内容
1、インパクトドライバーとドリルドライバーの特徴
2、インパクトドライバーとドリルドライバーの明確な3つの違い
3、どっちを選ぶか?具体的なポイント
しげぽん。
大工歴は18年目に突入。(2021年5月時点)モノづくりが好き過ぎて、サラリーマンを辞め職人の世界に飛び込む。
この記事を書いている僕は、
現在、某大手ハウスメーカーの仕事を請け負い、戸建て住宅を年間約10棟ペースでこなす現役大工です。
インパクトドライバーとドリルドライバーって形も似てるし、どっちもビスを締める工具だし、「違いが全然わからん!」と思いますよね。
そこで今回、インパクトドライバーとドリルドライバーの明確な違いを解説します。
この両者の違いを理解すれば、プロみたいに見た目もキレイな作品に仕上げることも可能です。そんな作品が作れれば家族に喜ばれたりもしますね。でも理解していないと、、、
例えば家具を作っても家にマッチしない何とも微妙な家具ができあがりますよ。
なのでしっかり両者の違いを理解しておきましょう。
前置きはこれぐらいにしてさっそく本題に入ります。
インパクトドライバーとドリルドライバーの特徴
インパクトドライバーとドリルドライバーそれぞれの特徴
インパクトドライバーの特徴
インパクトドライバーは、ドライバーを回転方向に打撃を加えることによってネジを締めていく電動工具です。
そしてインパクトドライバーの一番の特徴でもあります。
インパクトドライバーのメリット
回転+打撃によってドリルドライバーよりも強くネジを締め付けることができるので、結合部がかなりがっちりします。
とにかくパワーがあるのがメリットです。
インパクトドライバーのデメリット
トルク調節やスピードコントロールを全てスイッチの押し加減で行うので、最初はコツをつかむのが少々難しい
という点ですね。
ドリルドライバーの特徴
ドリルドライバーにはインパクト(衝撃・打撃)がありません。回転のみです。
ドリルドライバーのメリット
ドリルドライバーのメリットは、
繊細な作業が出来ること。
小さく短いネジを締める場合は、断然ドリルドライバーが使いやすいですね。
ドリルドライバーのデメリット
逆にデメリットは、
長いネジを大量に締めたり、硬い材料にネジを締めるときには少し力不足
という点。
DIYが本格化していくと、必ずパワー不足を感じるときが来ます。
インパクトドライバーとドリルドライバー【機能の違い】
機能の違いは以下の3つです。
①ビットの装着方法
②トルク調整するギアの有無
③スピード調整切り替えができるか、できないか
それぞれ解説します。
ビットの装着方法
まず1つめは”ビット”と言ってドライバーの先端工具の装着のやり方が違います。
インパクトドライバーの場合、スリーブ(ビットを差し込む部分のまわりにあるリング状の部品)を引っ張りながらビットを差し込んで離すと、ビットにロックがかかり装着完了します。
ドリルドライバーの場合、先端が回転式になっていて右や左に回転させてビットを固定したり緩めたりします。
どちらが簡単かというと、両方とも難しくはありませんが、
若干インパクトドライバーの方が 、簡単に装・脱着しやすいかな?といった感じです。
トルク調整するギアの有無
2つ目の違いはネジを締め付ける ”トルク” つまり、力を調整するギアがあるか無いか。
簡潔に言うと、
ギアがついているのがドリルドライバー。ギアがついてないのがインパク トドライバーです。
具体的には、ドリルドライバーにはスイッチの前に数字で表示された、締め付ける力を調節するダイヤルがついています。
これにより回転の力加減を段階的に調整することができます。
インパクトドライバーに、この機能は付いていません。
スピード調整切り替えができるか、できないか
3つ目の違いはスピード調整切り替えができるか、できないかです。
ドリルドライバーには、回転スピードを2段階で変えられるスイッチがあります。
詳しく言うと、本体上部に”HIGH” ”LOW” とか ”1””2” といった回転スピードを切り替えるスイッチがあります。
”HIGH” や ”1” は高回転。”LOW” や ”2” は低回転です。
これもインパクトドライバーにはありません。
インパクトドライバーとドリルドライバーの明確な3つの違い
明確な使い方の違い
インパクトドライバー、ドリルドライバー共に、使い方によっては向いてない場合があります。
結論を言うと下記のような場合。
ドリルドライバー:
堅い材料、長いコースレッドビスの場合ドリルドライバーは向かない
インパクトドライバー:
細かいネジやビスにインパクトドライバーは向かない
ドリルドライバーは、 75mmとか長いビスを堅い材料に打つにはチカラがないですね。
逆にインパクトドライバーで短いビスを打つにはチカラが強すぎます。
例えば
ドリルドライバーで堅い材料を絞めていくと、締まり切らずにビスが途中で止まることがあります。1度止まると「ガガガッ」と音がするだけで、それ以上締まらいといったことがあります。
反対にインパクトドライバーで細かいビスを締めるとき、締めすぎてビスが空回りしたり、折れたりします。
インパクトドライバーで細かいビスを締めるときには、少々コツがいるんですね。
こう言った理由で、
ドリルドライバー:堅い材料、長いコースレッドビスの場合ドリルドライバーは向かない
インパクトドライバー:細かいネジやビスにインパクトドライバーは向かない
という使い方の明確な違いがあります。
なので使い分けが必要ですね。
下記の記事では、インパクトドライバーでどんなことができるのか?や使い方についてもう少し深掘りしてますので、もっと詳しく知りたい方はどうぞ↓↓
使い分け方
インパクトドライバーとドリルドライバーをどう使い分けるかについてですが、
ここまで読んでいただいたなら、
・繊細な作業にはドリルドライバー。
・コースレッドなどのビスを大量にガンガン締めるならインパクトドライバー
という使い分けがベストなのがわかって頂けたかと思います。
どっちを選ぶか?具体的なポイント
初心者の方はどっちの電動ドライバーがいいのか悩むところですよね。
僕の結論は、
初心者=ドリルドライバーではない
ですね。
冒頭でも言ってますけど、それぞれ特性があり適材適所があるからです。
選び方のポイントは2つです。
・DIY目的
・市販の家具組み立てor解体目的
それぞれ解説しますので参考にして下さい。
DIY目的
DIYを目的にするならインパクトドライバーを選びましょう。
DIYでは、ドライバーのパワーを必要とする場面が必ずあります。
例えば、壁の下地に長いビスを打つ作業はインパクトドライバーの得意とするところです。
じゃあドリルドライバーはどうなのか?
というと、
ドリルドライバーでもできないことはないんですけど、
もしビスが途中で止まった場合クラッチ作用で「ガガガッ」と音がするだけで、何度やってもそれ以上締まらないですね。
インパクトドライバーにはそういったことが無く、最後までパワフルに締めきることができます。
なのでDIY目的ならインパクトドライバーが向いています。
市販の家具組み立てor解体目的
家具の組み立て・解体に使うのが目的ならドリルドライバーがいいですね。
なぜならチカラ加減が必要な作業だからです。
例えば家具を組み立てるとき、インパクトドライバーは、チカラ加減を間違えると最悪ネジが折れます。
でもドリルドライバーならクラッチが効いて、それ以上強く締まることがないので、
ドリルドライバーを使った方が安心です。
価格の違い
インパクトドライバーとドリルドライバーの価格は、安いものから高いものまで見ていくと結構差がありますよね。
その辺、あなたも選ぶときに迷うかもですが、
結論から先に言うと、あまりにも安すぎるのはバツです。相場的には1万円代〜3万円代のものを選びましょう。
じゃないと結果的に高くつきます。
僕の昔話ですけど、
大工になって初めて買ったインパクトドラバーは、無メーカーの9千円くらいのヤツでした。
毎日使うので使用頻度もあるとは思いますが、このインパクトドライバーは半年で壊れてます。
無メーカーなので修理もできず、結果的に痛い出費になりました。
それ以来、多少高くても工具はなんでもいいものを買うようにしてます。
電動ドライバーはいいものを選びましょう。
インパクトドライバーのコスパを重視したい方は、別記事で具体的にオススメしているものがあるので、そちらをどうぞ↓↓
>>【DIY初心者はコスパ】おすすめインパクトドライバー5選
まとめ
今回は以上となります。
2つの電動ドライバーの特徴と違いが、理解できたでしょうか?
目的に合わせて選べば、電動ドライバー選びに迷ったり、失敗することはないと思います。
もちろん、DIY を本格的に長く続けていくのであれば、作業効率がグンッ⤴と上がるので両方を持つのがベストです。
DIYに限らず、普段の生活の中でも、電動ドライバーを「ちょっと使いたい」といった場面って、あると思います。
そんな時、持っていると作業が楽だし時短にもなりますよね。
電動ドライバーを活用して、生活感のないカフェ風のリビングなんかにリメイクすれば、家に居ても楽しくゆったり過ごせるようになりますよ。
ぜひ、活用して下さい。